私は生きる!
「おいっ!お前はそこで何をしておる?」

美城は声がする方に振り返った。
そこには、嘘のような格好をしている青年が立っていた。そう、教科書で見たような…自衛隊の格好…より古い感じの服?
笑い事じゃないけど、その人を指差して笑ってしまった。


その時だった。
その青年が持っていた銃みたいな物を向けられた…
「お前みたいな異国民…殺してやる!」

美城はハッとした。
「ちょっと待って!謝るし、殺すなんて冗談やめようよ!」

「何を言っておる!お前みたいな西洋まがいの衣服なんて身にまといやがって…しかも、その髪の毛がそうじゃないか!異国民に決まっておる!」

美城はどうすれば銃を下ろしてくれるか…普段は考えないのに真剣に考えた。

「じゃぁ…本当に私が異国民ならこんなに言葉はキレイかしら!?あなたと対等に話ができる?」


頑張って考えた結果ありきたりな事しか言えなかった…
そう言うと、その青年は銃をゆっくりと下ろした。美城はホッとして、その場に座り込んだ。
それはそうだ…今まで生きてきて銃を向けられた事なんてなかったし、そんな事なんてドラマや本の中だけだと思ってたから…


美城が座り込んでいると、さっきまで、
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