焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜

駅前のいつもの待ち合わせ場所に急ぐと、遠目にもダルそうに顔をしかめてタバコを吸う夏樹が見えた。



…やべぇ。



不機嫌オーラが出まくっている。



谷間が出来たとかで喜んでいる場合じゃなかった…。


アタシのバカー!



さっきまでのウキウキ気分が完全にへし折られ、今はどうやってご機嫌を取ろうかと冷や汗が流れるばかり…。



夏樹は不機嫌オーラ出しまくりのくせに、さっきから通り過ぎる女の子達がチラチラと夏樹をチラ見している。



…ナンデ?
あんなに不機嫌そうなのに!?


他の女子達には分からないのだろうか?


それとも不機嫌オーラをカバーしてしまう程のカッコ良さという事なのか!?



アタシだったらあんなに不機嫌な男には近づきたくはない…。



っつーかこれから声をかけるのが怖い!!!



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