焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜
もう「いいよ」って返事をするのは恥ずかしいから、返事の代わりに夏樹の首に腕を回す。
再びキスされそうな距離に夏樹を感じて、恥ずかしさが込み上げて来るけれど、少しぐらい汗くさくたって、夏樹にならもう全部見られてもいいや。
キスされると思っていると、夏樹がおでこをくっつけて来る。
『抱いたら…もう二度と離してやれねぇぞ?』
夏樹…今更だよ。
夏樹は本当はまだ迷ってるのかもしれない…私を抱く事を。
でも、私は夏樹と離れたくなんかないよ…もう二度と。
幼かった思いが、こうして無くならずに、むしろ少しずつ大きくなって、やっと思い合えてここまで来たんだから。
なのに…夏樹の方がまだ迷ってるなんて寂しいでしょ?