焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜
「みんな久しぶり~!」
そう大声で朝からテンション高いのは、アタシを強制的に誘って来た美野里。
『お前ら元気だったか?みんなデカくなりやがって』
いつもそう年上ぶるのは、美野里と同い年の聡。実際聡は昔から頼りになるみんなの兄貴的存在だ。
「元気だったよ~!みんなに久しぶりに会えて嬉しい」
そうキラキラな笑顔で眩しく笑う雪は、みんなの可愛い妹的な存在。
『僕も嬉しいです!』
今時ボクとか言っちゃう珍しい高校生の裕二は、礼儀正しくて頭の良い弟みたいなヤツだ。
そして…久しぶりにみんなに会ったってのに、『あぁ。』としか返事もしない、この無愛想、無口男が、私と同級生の夏樹だ。
そんなに嫌なら来るんじゃね~よ!と言いたい所だけど、恐すぎてそんな事とても言えない。
「じゃっみんな揃ったし行こっか!」
美野里の掛け声で、みんなでゾロゾロと遊園地に入って行く。