焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜
そして…恐る恐る振り返ると…
ヒョオオオー!
ギャーッ!
ブリザードが吹いている。ここは北極かっつー程に寒い空気が流れていた。
か…、帰りたい。
この無愛想男。どうやったらそんな寒い空気を出せるのか。
2人だけ取り残されて、このシーンとした空気に堪えられなくなった時、この無愛想男が口を開いた。
「よぉ。久しぶりだな。」
…久しぶりっつーか。
学校同じなんですけど!
そして家も隣なんですけど!
まぁ、学校でもクラス遠いし、殆ど会う事も話す事もないけどさ!
「…久しぶり。」
この無愛想男の夏樹は、何でかモテる。
ものすごくモテる。
無愛想なのに、無口で怖いのに!顔はものすごく良いからだ。
みんなが言うには無愛想で無口なのも、ミステリアスに写るらしい…。
恋する乙女フィルターってスゴイ。
私にはただ怖いだけだ。