焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜
ギャーッッ!!
夏樹がっ!
…あの夏樹がっ、みんなの目も気にせずに手を繋いでいる!!!
「なっ、夏樹っ!どどどどうしたの!?」
いつの間にか追いつかれていて、隣にはアタシの手をしっかりと握った、背の高い夏樹の壁があった。
『こうしてないと、オマエすぐ迷子になるから。』
ガンッ!
またっ迷子扱いしやがって!
高校3年生にもなって帰り道間違えるヤツがいるかってぇの!
「夏樹…アタシをバカにし過ぎ。」
恨めしく見上げて言うと、
『冗談だ、過保護って言えよ。』
と優しい瞳でふわりと笑う夏樹がいた。