焦らし愛 〜幼なじみLove Story〜
「……っ。」
久しぶりに見た優しくて真っすぐな夏樹の笑顔と瞳に、心臓がギュッとわしづかみにされたような気がした。
あの頃の夏樹みたい。
昔のまだ純粋だったアタシ達の時間が蘇ったような気がして、嬉しい切なさで胸が一杯になった。
「夏樹になら…バカにされても許す。」
昨日からアタシは変だ…、夏樹に甘くなってる気がする。
今まで夏樹と離れていた分を取り戻すかのように、夏樹に意地悪される事さえも愛おしくて大切で、恥ずかし言葉が勝手に口からサラサラと出てくる。