晴い天-アオいソラ-
「私が好きなのは!」




―ドンッ―




「だったら…他の男とイチャついてんじゃねぇよ」



奈々花を壁に押し付け、両手をついた耕平が怒りの篭った声を放つ。



「会長…それって」



奈々花はそんな耕平を恐いとは思わなかった。

むしろ…



「悪ぃ、今の忘れて」



我に帰ったように耕平はそう言うと奈々花から離れた。



「会長!!待って下さいッ」



耕平は必死に呼び止めようとする奈々花の声に振り返ることなく立ち去った。
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