晴い天－アオいソラ－

つかの間の休息

｢みんな昨日はお疲れ様。今日も頑張ろうね｣



生徒会と各クラスの代表者は学校が休みだというのに昨日の片付けの続きをしに学校へ来ていた。



｢何事も無く終って良かったですね。梨央ちゃんの怪我もたいしたことなかったみたいですし｣



オリエンテーションの時の事を思い出しながら歩が安堵の表情で言う。



｢でも全治３日だって｣



心配して梨央と連絡をとった愛咲が、皆に報告する。



｢でもまさか梨央が雄介の妹やったとはなぁ｣



昨日、梨央を家へ送った後再び仕事をしに戻ってきた雄介から生徒会メンバーは事情を聞いて驚いた。



｢真琴さんは知ってたんですよね？｣


｢うん。あんな事があって、中学生になって荒れてた雄介をウチの父さんが突然連れて帰ってきたんだ｣


｢ええっ？！あの真面目な進堂ｻﾝに荒れてた時期があったんですか？！｣



真琴の言葉に想像つかないと歩が首を振る。



｢雄介は結構な有名人やったで｣


｢有名人？｣


｢進堂っちゅーヤバイ奴がおるってオレらの中学で有名やったんや。な？耕平｣


｢覚えてねーよ｣



あまり中学の時の話をしたがらない耕平が話を振る圭吾にそっけなく答える。




< 60 / 201 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop