晴い天－アオいソラ－

「…っ…いっ…オイっ！！」


「！！」



ぼーっと岩場を歩いていた奈々花の腕を雄介が強く引っ張った。



「進堂くん！？」


「何ぼーっとしてんだよ、もう一歩で海に落ちてたぞ」



奈々花の一歩先には岩場がなく、雄介に引き寄せられてなかたっらそのまま海に落ちているところだった。



｢…ごめんなさい｣


｢アンタらしくないな。何かあったか？｣



雄介から離れた奈々花は少し考えてからゆっくり口を開いた。



｢ここに来てから会長の様子がおかしいんです。時々、思い詰めた顔してたり…｣


｢…確かに今日は文句も言わず仕事に集中してたな｣



雄介も心当たりがあるらしく、奈々花の話しを真剣に聞いた。



｢進堂くんに話して少しすっきりしました｣


｢俺でよかったらいつでも話しくらいは聞くぞ｣


｢ふふ、こんな優しい人に想われてる真琴さんは幸せですね｣


｢……それでもアイツがいいくせに｣


奈々花の気持ちを見透かしたように雄介が笑う。


｢からかわないで下さいっ////｣