晴い天-アオいソラ-
「会長、ケーキ…」


甘いものが苦手のハズの耕平がケーキをペロっと平らげてるのを見た奈々花が声をかける。



「ん?あぁ、うまかった。サンキュ」



感想を求められたと思った耕平が、いつになく素直に答える。

近寄りがたい空気を出していたかと思うと、辛そうな顔をしたり、優しい目をしてたりと奈々花は今日の耕平を掴めないでいた。

ただただ奈々花は、心ここにあらずな耕平を心配そうに見つめていた。



「ちゃんと分別しろよ」



盛り上がったサプライズ誕生日会もお開きとなり、主役だった雄介が率先して後片付けをしていた。



「お兄ちゃん、皆に祝ってもらえてよかったね」


「あぁ。ありがとうな」



雄介の顔を覗き込んだ梨央の無邪気な笑顔に、雄介は素直にお礼を言った。





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