あなたへ。
でも、今の正直なあたしの気持ちは、今すぐにでもこの場から立ち去りたい、と言う事だった。
高校2年に進級する際、クラス替えで新しいクラスに編成された時、あたし達は三人とも顔見知りがいなかった。
そんなよしみでグループが出来上がり、毎日この三人で昼食を食べたり一緒に下校したりして学校生活を過ごした。
休日や長期休暇はたまに映画を観たり買い物をしたりして遊んだ。
テスト勉強も、図書館やファーストフード店で三人でだべりながらも励んだ。
三人の家にそれぞれ泊まり合う事もした。
(まどかの家は郊外にある大きな一軒家、千晶の家はこじんまりとしたマンションだ)
そんな楽しかった思い出がたくさんだ。
天真爛漫で人を惹き付ける魅力を持つまどかと、発言や行動は控え目ながらも堂々としてて雰囲気のある千晶。
内弁慶で社交性のないあたしは、いつもこの二人の間に隠れる様にして高校時代を過ごした。
二人がいてくれなかったら、あたしは人並みの高校生が人並みにする人並みの経験の一切を何もせず終わっていたから。
…中学の時みたいに。
持ち前の明るい性格で、気が付けばいつの間にかクラスの人気者になり、早々に彼氏を作っていたまどかや、バスケ部で活躍し、たくさんの先輩や後輩から慕われた千晶と違い、あたしにとって二人がすべてだった。
まどかは今通っている女子大の英文科を卒業したら、キャビンアテンダントになりたいらしく、話を聞いている限りでは毎日遊び惚けているとしか思えないが、その為の勉強を怠っていない。
そういう器用さと言うか、要領の良さを持っているのが彼女の能力の一つだと思う。
そして千晶は、小さい頃から美容師を目指していて、高校三年で部活を引退してからは猛勉強をし、特待生として今の専門学校に入学した努力家だ。
二人とは違い、家庭の事情で、高校を卒業してすぐ社会に放り込まれたあたし。二人とも学校に通って毎日忙しいながらも、色んな人に出会って色んな事を吸収し、色んな経験をし、学んで成長していく。
あんなに毎日三人一緒だったのに、二人がどんどん離れていく。
大きく広い世界に、羽ばたいていく。
あたしは毎日職場と家の往復。何もない。何も得てない。何も変わってない。
だから、最近二人に会うのが嫌なのだ。
高校2年に進級する際、クラス替えで新しいクラスに編成された時、あたし達は三人とも顔見知りがいなかった。
そんなよしみでグループが出来上がり、毎日この三人で昼食を食べたり一緒に下校したりして学校生活を過ごした。
休日や長期休暇はたまに映画を観たり買い物をしたりして遊んだ。
テスト勉強も、図書館やファーストフード店で三人でだべりながらも励んだ。
三人の家にそれぞれ泊まり合う事もした。
(まどかの家は郊外にある大きな一軒家、千晶の家はこじんまりとしたマンションだ)
そんな楽しかった思い出がたくさんだ。
天真爛漫で人を惹き付ける魅力を持つまどかと、発言や行動は控え目ながらも堂々としてて雰囲気のある千晶。
内弁慶で社交性のないあたしは、いつもこの二人の間に隠れる様にして高校時代を過ごした。
二人がいてくれなかったら、あたしは人並みの高校生が人並みにする人並みの経験の一切を何もせず終わっていたから。
…中学の時みたいに。
持ち前の明るい性格で、気が付けばいつの間にかクラスの人気者になり、早々に彼氏を作っていたまどかや、バスケ部で活躍し、たくさんの先輩や後輩から慕われた千晶と違い、あたしにとって二人がすべてだった。
まどかは今通っている女子大の英文科を卒業したら、キャビンアテンダントになりたいらしく、話を聞いている限りでは毎日遊び惚けているとしか思えないが、その為の勉強を怠っていない。
そういう器用さと言うか、要領の良さを持っているのが彼女の能力の一つだと思う。
そして千晶は、小さい頃から美容師を目指していて、高校三年で部活を引退してからは猛勉強をし、特待生として今の専門学校に入学した努力家だ。
二人とは違い、家庭の事情で、高校を卒業してすぐ社会に放り込まれたあたし。二人とも学校に通って毎日忙しいながらも、色んな人に出会って色んな事を吸収し、色んな経験をし、学んで成長していく。
あんなに毎日三人一緒だったのに、二人がどんどん離れていく。
大きく広い世界に、羽ばたいていく。
あたしは毎日職場と家の往復。何もない。何も得てない。何も変わってない。
だから、最近二人に会うのが嫌なのだ。