あなたへ。
腕時計を見ると、午前8時30分。
あたしは、朝の通勤ラッシュ時で満員御礼の地下鉄に揺られていた。
これからバイト先に行くのだ(あたしが家を出る時も、ママは食器を洗っていて、台所から間延びした「いってらっしゃーい」が聞こえただけだった)

あたしは高校を卒業してから、家からバスと地下鉄を乗り継ぎ片道45分かけた所にある、コンビニエンストア「KYマート」で朝の9時から15時まで働いている。

このバイトを続けて、もう三ヶ月は経った。

高校1年の時に、半年ばかり家の近くのコンビニでバ
イトしていた経験もあり、(何故辞めたかと言うと答えは簡単、経営不振でその店が閉店したからだ)求人誌で募集していたところを応募し、面接を受けたら採用されたのだ。
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