ずっと前から好きだった


校長の話

ざわつく生徒





隣には君が――――――――











今日で終わり


最後




だって2年生になったら
クラス替えがあるから。


6クラスある中で
また同じクラスになる確率なんて


なんだか希望が持てない。








バレンタインの日に言った


『諦める』




私は今日
あなたへの想いを
心の奥に
しまいこむよ





「なぁ、岩崎」


「………ん?」




隣から声が。
あなたの声がする。


どうして胸の鼓動は
激しくなるのかな


諦めるのに


諦めたいのに





「俺らがみんなと出会って
 1年たつんだな」


「うん…そうだね」


「なんかさ。
 自分が選んだ道って
 正しかったのかな」


「………それって…
 難しくない?
 誰にもわからないよね」


「…確かに。」


「あたしは後悔だらけだな。
 もっと早く自分の気持ちに
 素直になってたら
 何かが変わってたかも。
 反対に、ずっと
 素直にならなきゃ
 また違う道があったかも」


「素直に…か…」





彼の視線を感じて隣を見た



目が合うと
目を細めて微笑んだ

大好きなその笑顔で



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