ずっと前から好きだった


「かなちゃん聞いてよ!!
 曲が完成したって!!」


魅麗さんが興奮しながら
私に歩み寄ってきた。


夏休み最終日の私は
今日も事務所にいた。


かっちゃんとは
相変わらず仲良く話す。


本当に何もなかったみたいに






「ほんとに!?聴きたーい!」




夏休み中私達が一生懸命
案をだして作ってきた
デビュー曲が完成した。

曲の仕上げは
迅さんに任せていたため

私達はまだ
完成曲を聴いていなかった。




「早く聴きに行こうぜ」



キラキラした目で
かっちゃんは
迅さんの所へ走り出した。




迅さんはピアノの前に座って
弾き語りを始めた。



「迅さんって
 ギターだけじゃなくて
 なんでもできるんだ…」




私は感心していた。
歌う事しかできない自分は
なんだか未熟だなって。


< 135 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop