ずっと前から好きだった
「なん…で……」
私は呟いていた。
あまりに驚きすぎて
どこか懐かしさがあって
「…また泣いてんの…?」
あなたの優しい声を
どれだけ待っていたか。
「飯島……………」
「泣き虫だよな、岩崎」
「…………………」
あなたから目が離せなくて
涙が余計に溢れてくる。
いつも
救ってくれるのは
飯島だったよね
いつだって
側にいてくれたよね
「なぁ、岩崎」
「………ん?」
「なんか、こうやって話すの
久しぶりだよな」
「そうだね」
しゃがむ私と
少し距離をあけて
両手をポッケに入れて
立っている君
お店の看板を照らす
ライトだけが
辺りを明るくしていた。