ずっと前から好きだった


「なかなかあきちゃんと
 予定合わなくって」


「秋穂ちゃん?」


「うん。渡しといてくれる?」


「分かった………
 もしかして、飯島君の分も
 入ってたりする?」


「………2枚入ってるけど
 別に飯島って訳じゃないよ」


「ふぅん」




めいが何か言いたげな顔をして
封筒をバッグにしまった。



「でもさ」


頬杖をついてめいは言った。



「来てほしいんでしょ、飯島君に」


「………………」


「素直になんなよ~」


「めいには嘘つけないな…」



私は苦笑いをした。



来てほしかったから。

飯島に歌を聴いてほしかった。



「そんなに飯島君の事
 好きなんだね」


「自分でもよくわかんないの。
 飯島を過去の思い出にしても
 構わないって最近思い始めたけど…」




私はめいに
首にかかったネックレスを見せた。


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