ずっと前から好きだった
「飯島……………?」
「どうした?」
隣に座るかっちゃんに問われたけど
なんとも答えられなかった。
「ううん、なんでもない…」
そう言ったけど
頭の中でいろんな事が
フラッシュバックして
過去になりかけていた
飯島との思い出が
一気に私の頭の中を支配した。
行かなきゃ
そう思った
なぜだろう
本当にいるかも分からない
飯島のもとへ
行かなきゃと思った。
行きたいと思った。
「迅さん、車止めて」
「え?」
考えるよりも先に
口が動いていた。
「行きたい所があるの」
「車で行けるなら車で…」
「ううん、一人で行きたいの」