ずっと前から好きだった
「ごめんね」
「許さない」
真は笑いながらそう言って
私の手を強く握った。
「でもさぁ、あれだよな。
お前が歌手にならなかったら
俺が告白することも
なかったかもしんねぇし」
「そうだね。
…ありがとう」
真を見れば
照れた表情をしていた。
スーパーに着いて
若夫婦のように一緒に
カートをひきながら
食材をカゴに入れて行った。
帰りも手を繋ぎ
寄り添いながら帰って行く
暗い夜道
真といるとき必ず
星が広がる夜空を見上げながら
一緒に歩くんだ。