ずっと前から好きだった



「ごめんね」


「許さない」




真は笑いながらそう言って
私の手を強く握った。




「でもさぁ、あれだよな。
 お前が歌手にならなかったら
 俺が告白することも
 なかったかもしんねぇし」


「そうだね。
 …ありがとう」


真を見れば
照れた表情をしていた。



スーパーに着いて
若夫婦のように一緒に
カートをひきながら
食材をカゴに入れて行った。



帰りも手を繋ぎ
寄り添いながら帰って行く




暗い夜道
真といるとき必ず
星が広がる夜空を見上げながら
一緒に歩くんだ。





< 213 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop