ずっと前から好きだった




「泣いてたの?」



急に真面目になる飯島は
どうしてこうも私の心に
入りこんでくるのだろう


「あたし…目赤い?」

「いや…なんとなく。
 いつも真面目に授業受けて
 いつも笑顔でいて
 だけど今こんな所で
 すげえ無だったから」

「……………。」

「泣いたんだ?」

「うん。」



嘘はつけない
飯島だけにはつけない


だけど自分の気持ちだけは
嘘をついていた。



翔弥の言う通り
安心する自分がいた。



涙が出た。



安心しちゃって



涙が止まらない



嬉しくて



涙が溢れる



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