ずっと前から好きだった
くだらないどうでもいい
終業式が終わった。
ワイシャツでパタパタと
必死に風を送る者
手で風を送る者
うちわ持参の者
みんながみんな、
暑さをしのぐために
風を送っていた
通知表を渡された私達は
良い夏休みを
の合図で一斉に教室を出た
お昼を近くのファミレスで
食べようと言っていた
めいの姿が見当たらない。
私は教室で待つことにした
この暑苦しい教室には
誰ひとり生徒はいなかった
早く学校から解放されたい
そんな欲が伝わってきた
「めい何処だし」
電話をしてもでない
メールの返信もない
約束破って帰ったのか
でもあの子に限って
それはないと思った