ずっと前から好きだった


そんなに深く
悩む必要なんて
どこにもなかった


またいつも通りに
話せるから。



綱引きの練習で
私が怪我をすれば

心配するというより
笑って手を貸してくれた


「馬鹿だな」



そう言って
またそんな綺麗な笑顔で
笑うもんだから

胸がキュンとする


「馬鹿じゃないし。
 一生懸命なだけ。」

「ははっ
 ………知ってる」



男子集団の元へ
行ってしまう君の隣は
誰もまだ特別はいなくて

私じゃなくて

誰でもなくて



もしかしたら

中学の頃の子の場所かも。

それとも、

飯島の気になる人かも。


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