ずっと前から好きだった


「寒い…」



学校を出て
一人冬の寒さの中


事務所に向かった。




「ハッピーバレンタイン!」


「かなちゃんだ!
 お菓子だー」

「美味しそう」

「さっすが、かなちゃん」



事務所にいた大人達は
私の作った
チョコやらクッキーやらを
喜んで受け取ってくれた。



「社長、いますよね?」

「いるいる。
 そこで待ってるよ」

「ありがとうございます」




扉を開けると

佐々木社長が椅子に
背をもたれて座っていた



「おぉ、かなちゃん。
 そこに座って」



私は佐々木社長と
向き合うように座った。




「単刀直入に言うけど…」







< 99 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop