偽りのプリンセス


「式は早い方がいい。明日にでも挙げよう」


さっき聞いたようなセリフを言う王様。


やっぱり親子なんだなぁ、なんて呑気に考えていたけど。


それどころじゃない。


なんとかして誤解を解かなければ。


「あ、あの……」


「さっそくウェディングドレスとパーティーに着るドレスを用意しないとな。

招待状もいるし、料理人も増やさねば。

今日から忙しくなるぞ〜」


王様はそう張り切って、部屋を出ていってしまった。


そういえば、まだ自己紹介すらしていない。


もう、何がなんだかわからない。


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