偽りのプリンセス
「王子様にはもっと相応しい方がいらっしゃるんじゃないかしら」
「本当よね〜」
召使らしき女の人たちが、口々に私の悪口を言う。
「こんなお子様の、どこがいいのかしら」
そう言って、私のウエストをメジャーでぐっと締める召使。
「たまたまガラスの靴にぴったりな小さい足だった、ってだけで」
「王女になっちゃうなんて」
「卑怯よね〜」
召使たちは言いたい放題私の愚痴を言って、私を部屋から追い出した。
バタンと純白の扉が閉められる。
「……なんなのよ」
私だって、望んで王女になろうとしてるわけじゃないんだから。