\;貴方依存症;/



「ってか、もしかして知嘩仔…、俺に惚れちゃったの?1回セックスしただけじゃん。俺年上に基本的に興味ないから本気になれないよ?俺は欲求不満なだけだから。」



聞きたくなかった。

恋?この歳で?
確かに笑える。

15歳差相手に私は何考えてたんだろう。

わかってる。
わかってるけど。
聞きたくなかったの。



「本気になんて私だってなれないよ!欲求不満?ふざけんな!最低だよ!とりあえず、教室に戻れって言ってんでしょ!」

抑えきれない怒りと、抑えきれない涙が同時に溢れた。





「泣いてんじゃん…。」

冷たい目だった。

泣いてる私を冷たい目で見ていた。

「知嘩仔が泣きやんだら戻るよ。待ってるから。好きなだけ泣いてて。」

しゃがみこんで泣きじゃくる私の隣にゆっくりと冬雪が座る。

「"知嘩仔"って…もう私の名前呼ばないでよ!もう二度と…!」

涙が止まらない。

苦しい、悔しい。

小さな愛が壊れてく。



「やだよ…。知嘩仔は子供みたいだ。俺より15歳も年上なのに、何にも分かってないんだから。」

そう呟いて遠くを見るような目をしていた。



意味が分からない。

ねぇ。これ以上苦しませないでよ…。



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