\;貴方依存症;/
いい感じだったのに…、資料室のドアが開く。
(カギ閉め忘れてた…!)
安全第一だと思ったのは自分なのに…。
「今日はそこまでにしときなぁ。2人ともお忘れのようですが、授業放置状態ですよぉ?」
ドアを開けたのは雄太だった。
確かに授業がまだ残っている。
教師がいない授業なんて自由に過ごす生徒ばかりでてくるだろう。
「あぁ!!授業っ!!」
あせる知嘩仔を見て、俺と雄太は笑う。
そしてまたあせり顔になって、俺に耳打ちで、
「ってかヤバくなぃ?」
…と、慌てた。
「大丈夫だよ。知ってるから。俺らの関係。」
えっ!?と驚く知嘩仔に最後にキスをした。
「おっしゃ!!行くか。」
立ち上がり知嘩仔の手をとって、教室まで走り出した。
「雄太!ありがとぉ!」
振り返って雄太に手を振った。
「おぉ。じゃあな…。」
雄太の笑顔は寂しそうな笑顔に見えたが、気のせいだと思う。
「あなたもちゃんと授業受けなさいよぉ!!」
急に教師ぶる知嘩仔が愛しすぎて頭をなでた。
「アイツは"高橋雄太"だよ。俺の親友だから、名前覚えてあげて。」
急いで教室に戻りながらまた頭をなでる。
「ぅん…。」
ほんのり赤く染まる彼女の頬に触れる。
「もしかして知嘩仔…。照れてんの?かわぃ-。」
俺はまた悪戯に笑う…。
知嘩仔はジッ-と俺の方を見つめた後、いきなり抱きついてきた。
「照れるよ…。だって、大好きだから…。愛してるよ…。好きだよ…。」
もう愛は確かめたはず。
またまた再確認させられた。愛の大きさ。
とてもとても愛しい声で俺のことを"愛してる"とそんなことを言う。
そんな彼女が俺は好き。
でも大胆だ。
誰かにバレたらどうするつもりだったんだろう。
「先生…?俺も愛してるけど、もうすぐ教室だし誰かにバレたらどうするの?また後でね…。」
口調をワザとらしく変え、俺の背中にまわっていた知嘩仔の手を外す。