\;貴方依存症;/
"嘘"*side知嘩仔*
私が冬雪を愛するように冬雪も私を愛しているのだとわかった。
照れる冬雪の後ろ姿が可愛いくて、抱きしめてしまいたかった。
教室に入っても私は笑いながら、自由に過ごす生徒達を席に座らせた。
授業中に外の方に目を向けてどこか遠くを見る冬雪もやっぱりとても愛しくて、心中で何度も好きだと唱えた。
眠いのだろうか。
目がうつろ。
そこがまた可愛い。
「冬雪君、聞いてる?」
声をかけてみると眠そうな目でこちらを見て、
「すいません…。先生の声があまりに綺麗だったので眠たくなって…。」
そんなことを言う。
女子からの視線が痛い。
冬雪はわかっているのだろうか。
自分がどれだけ女子に好かれているのか。
元女子だとは思えないほどの男前な容姿。
好かれても仕方がない。
「はいはい。もうちょっとましなお世辞言いなさい。とりあえず、ちゃんと聞いときなさいよ。」
特別な存在だと言うことがさとられないように、サラッと流す。
冬雪は少しスネた顔をして、私から目をそらす。
わかってくれてるよね?
本当は抱きしめたいくらい、嬉しかったんだよ?
たとえお世辞だったとしても嬉しかったんだよ。