\;貴方依存症;/
「離してよっ!」
「知嘩仔はさぁ、俺よりアイツを選ぶの?」
冬雪は冷たくて鋭い目をしていた。
「そういう問題じゃないでしょ!?冬雪最低だよ!自分がしたことちゃんと分かってんの!?」
「知嘩仔に俺の何が分かんの?自分がしたことぐらい、自分が一番分かってるよ。」
また冷たい目だ。
「……………。」
あの冷たい目に見つめられたら言葉が出なくて…
「何黙ってんの?早く車で送ってよ。」
強く掴まれた腕を振りほどくこともなくただ冬雪の後について行った。
「ごめん。苦しめてばっかで。ごめん…。」
車まで向かう廊下で冬雪は私に謝った。
「はるにも謝って…。」
「分かってる…。」
冬雪の後ろ姿が寂しそうにみえた。
そんな寂しそうな背中を思わず抱きしめた。
誰かに見られる危険性とか考えてる余地はなかった。
「ごめんね…。冬雪。」
抱きしめながら謝ることしかできなかった。
「先生…。ここじゃダメだよ。」
ゆっくり外されてく腕。
「車まで待てるでしょ?俺だって我慢の限界だったのにさ…。」
冬雪は優しく笑う。
「…ぅん。」
私ばっか焦って、なんか恥ずかしい。