\;貴方依存症;/
「じゃあそれまでは…、知嘩仔運転がんばっ!」
冬雪は笑顔でごまかすようにした。
本当に冬雪はよく笑う。
「はいはぃ。」
車を走らせる。
すでに真っ暗な空。
「暗っ!時間たつの早くね?」
そういえば、こんな時間まで親に連絡もしないで大丈夫なんだろうか。
私がわがまま言って、冬雪に迷惑かけちゃってるのかもしれない。
「ごめんね。わがまま言っちゃって。」
「は?いきなり何言ってんの?俺、わがままなんて言われた覚えないんだけど。どちらかと言うと俺がわがまま言った側だと思うよ?」
いつも笑ってながしてくれる。
でも、その優しさに甘えちゃだめなんだ。
「でも、やっぱ家まで送って…」
「ねぇ知嘩仔!ちょっと止まって。」
私の言葉はさえぎられた。
冬雪は小さな手芸屋を指差す。
「いいけど…。」
「ちょっと待ってて!すぐ戻ってくるから!」
笑顔で走り出す冬雪。
何考えてるのかわかんない。
でも何かいいことでも思いついたかのように冬雪は無邪気な笑顔だった。