\;貴方依存症;/
「…うん。」
何を考えているかわからない。
そんなとこも大好き。
しばらくたつと小さな袋を手に持って車に戻ってきた。
「何買ってきたの?」
「へへ…。気になっちゃう感じですか?」
そんなに悪戯に笑うから私は貴方のそばから離れたくなくなる。
「気になる…。」
「しょうがないなぁー。じゃあちょい待って。」
袋から赤い糸を取り出して自分の小指に結びつけた。
そして私の小指にも。
「はぃ!」
「え?何これ?」
戸惑う私を抱きしめて、頭をなでる。
"好きー"と甘えた声で私の耳元でささやいた。
「へへ…。運命の赤い糸みたいな?そんなに戸惑うなんて思わなかった。知嘩仔マジで可愛ぃ。」
照れくさそうに言いながら、最後はごまかす。
「赤い糸…?運命の…?じゃあ私の運命の人は、冬雪だね…。」
照れくさい言葉。
目を合わせられない。
「うん。一生切れない、たった1つの運命の赤い糸。知嘩仔は俺が運命の人でもいい?」
冬雪はどんどんどんどん近くに迫ってくる。
「ち、近いって!」
「ねぇ先生?答えて。」
こういうときだけ先生と呼ぶ。ずるいよ…。
唇が触れてしまいそうな距離。
「そんなの…、当たり前じゃん…。ってか、冬雪じゃなきゃやだよ。」
「あ…、ありがと…。」
自分が答えを求めていたくせに急に顔を赤くして距離をとり照れる冬雪の腕を掴む。
「私だって、恥ずかしかったんだから…。」
そう言って冬雪の体を引き寄せた。