\;貴方依存症;/
伝わってしまいそうな胸の鼓動。
聞こえてしまいそうな冬雪の鼓動。
「…知嘩仔。ごめん。なんか俺、すげぇドキドキして…。いったん離してくんない…?」
初めてみたから。こんな照れる貴方を。
だから愛しくて離したくなかった。
「やだ。離さない。」
「桜…、早く見たい。」
目を合わせてくれない。
適当なこと言って離してもらおうなんてそんな簡単にいかせない。
「…さっきのお返しだから。ねぇ、ちゃんと目合わせてよ。」
「あぁ!もう!悪かったって。俺、こんなに緊張すんの初めてだから、どうすればいいかわかんないんだよ!」
やけになっていまだに照れてる。
緊張なんていまさら…。
確かに私からせめることはなかったかもしれないけど。
「冬雪ってなんだかんだいって可愛いよね。相手からせまられると恥ずかしいんだ?」
いつものお返し。
「いい度胸してんなぁ?あんまおちょくってると襲うよ?」
またいつもの強気な冬雪に戻る。
ふと時計を見ると時刻は深夜になっていた。
「うわっ…!明日も学校なのに…。」
「知嘩仔って朝弱いの?俺、朝に強いから先に起きて起こしてやるよ。」
確かに見た目的に朝に強そう。
「ってか朝まで一緒にいる気なの…!?」
「当たり前じゃん。もう時間ないし夜桜はまた今度にして、今日は先生の家泊めてよ。」
そんないきなり…。