\;貴方依存症;/
あまりに急すぎて、さすがに戸惑う。
「ってか着替えとかないでしょ!?お泊まりセットでも持ってる日にまたくればいいじゃん。」
「俺、常に持ってるよ。お泊まりセット。だって結構泊まらせてもらってたし。誰かが親のいない日とかあるとね…。」
笑いながら話す冬雪を横目にふてくされた。
「うわぁー。軽いねー。サイテー。今まで何人の人を抱いたんだか…。」
冗談で言っただけなのに冬雪は少し悲しい顔をする。
「さぁね。頼まれたから抱いただけ…。知嘩仔は別だけどね。」
きっと罪悪感は感じていた。
でもきっと冬雪はどうすればいいかわからなかっただけだと思う。
だから頼まれるがままに冬雪は何人もの人を抱いた。
でもいつも冬雪は服を最後までは脱げない。
本当は女だったから。
まだ若い。まだ幼い。
でもどこか大人びてる。
きっといろんな経験が冬雪を大人にさせた。
私は冬雪の傷をえぐってしまったかもしれない。
「どしたの?急に黙り込んで。幻滅した?」
心配そうに笑いながら、私の顔を覗き込んだ。
「…ごめん。」
さっきまで強気だった私は急に弱々しくなる。
「なんであやまんの?俺こそごめん…。」
謝ってばかりだね。
私達は。
「今日は帰るね…。また明日学校で会えるしさ、今日は1人でゆっくり寝たいでしょ…?」
わからない。
作り笑いなのか。
「…うん。」
そう返すしかなかった。