3を3回、2を2回
パスワード;nico
そこには
ちょっとの躊躇い
と
期待
だけ。
不思議と迷いはなかった。
話さえ聞いてもらえればいい。
別に会うわけでもないし、
何かするわけじゃない。
確かに一方的だしすごく自分勝手だけど、
こーゆーのって深く悩むもんじゃないし。
軽い気持ちで、さ。
そんな言葉がニコの脳内ではリピートされる。
カーソルを移動し、
『ボックス作成』
に。
ニコはボタンを押す。
「パスワードの入力か…n・i・c・o、と。」
こうして同性愛者の集うサイトに
ニコの存在証明が
ひっそりと出来上がった。