イジワルな君
「政一(セイイチ)さん、友子(トモコ)さん、優斗(ユウト)さん。これが私の娘の桜です。ほら、桜。あいさつして。」
お父さんは目の前の人たちにそう紹介すると私にあいさつするように言ってきた。
っていきなりそんなこと言われたって何言えばいいの?!?!
てかまず私にこの状況を説明するのが先じゃなくて?!
心の中でそんなことを思いながら一応「こんにちは…」とだけあいさつした。
すると目の前に座っていた友子さんと呼ばれた女の人がキラキラした目で私を見てきた。
「かわいー!!桜ちゃんめっちゃかわいー!!!!ねっ?あなた!」
友子さんは隣にいた40代くらいの男の人にきゃあきゃあといった感じで言った。