北極星ものがたり
注意!メルヘンではありません!

メヘレン。

ベルギーのアントウェルペン州の都市。

州北部の州都アントウェルペンと都市ブリュッセルの中間にある。
ブリュッセルとの鉄道あり。

ちなみにモットーは

「団結は力を生む。」

最後に一つ。

目的地は豊かな土壌が広がっている郊外にあること。


あたしが知っているのは、この程度だ。

赤チェックの薄い七分袖の上に黒の薄い上着。

下は黒生地に薄い縦線が入っているカボパンとスニーカー。
今のあたしにとっての防具はこのぐらい。

武器と言えば、手荷物を入れるような肩掛けカバンぐらい。生地は、ふにゃふにゃなのでもはや武器とは言えない。

でだ、で、ですよ。
そのあたしにここでどうしろと言うのですか?

外国の学校へ行ったと思っていた双子の姉が自分の学校へ来いと言ってきたのが数ヶ月前。

姉に言われ数カ国の外国語を覚え切れたのが約二週間前。


ベルギー行きの飛行機に乗ったのが昨夜の夜中11時だ。

そして現在翌日の昼時に迎えが来るという空港に到着。

東京から約13時間。

新たな新天地に緊張で寝られるわけがないと思っていたが、

ギリギリ10分前にようやと起きたほど爆睡していた。


出口から一歩出ると窓の向こうに見える景色は、やはり日本とは違った。

雰囲気…ではなく感覚が違うと思った。
して、呆然と到着出口に佇むあたしだが…決してあたしの意志でいるわけではない。

話では、この時間に迎えが来るハズなのだ。

誰が来るかは知らないが、恐らく学校関係者だろう。

後は指示に従えと姉に言われた。

姉とは学校で会えるらしい。迎えには用事があり来られないと言われた。

さて、どうするか。
トイレにでも行ってから大人しくベンチにでも座っているか。

などと考えつつトイレに入り、フと目を手荒い場に向けると…


ジャバジャバッと顔を洗っている女の子がいて、フと彼女もあたしに気づき目が合った…と思ったら。

ツッーと、彼女の鼻から鼻血が流れ出た。


しかし彼女はあたしをじっと見て…


「イクリ…スバルさん…?」

と訪ねた。


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