アイドル逃亡中!


私はメインディッシュのとんかつを
両手に持って、Kyoの待つ
リビングのテーブルに向かった。


羅未亜「はい、どうぞ。」



コトン。


Kyoは昨日と同じように、
目の前のトンカツに目を輝かせている。


まるで…
子供がレストランのお子さまセットの
ディスプレイにしがみついてるみたいに。


う~ん…
そんなにうれしいの…?




Kyoに今日のご飯を紹介する。


…きっとわからないだろうし。




羅未亜「これがトンカツと…野菜炒めね!」


Kyo「わぁ~すっごぉいね!!」


Kyoはパチパチと手を叩いて拍手している。


そんなに喜ぶものかな?


簡単なものしか作れないから、
本当に悪いなって思ってるのに…。
でも…





素直にうれしい。




< 108 / 334 >

この作品をシェア

pagetop