アイドル逃亡中!
私はメインディッシュのとんかつを
両手に持って、Kyoの待つ
リビングのテーブルに向かった。
羅未亜「はい、どうぞ。」
コトン。
Kyoは昨日と同じように、
目の前のトンカツに目を輝かせている。
まるで…
子供がレストランのお子さまセットの
ディスプレイにしがみついてるみたいに。
う~ん…
そんなにうれしいの…?
Kyoに今日のご飯を紹介する。
…きっとわからないだろうし。
羅未亜「これがトンカツと…野菜炒めね!」
Kyo「わぁ~すっごぉいね!!」
Kyoはパチパチと手を叩いて拍手している。
そんなに喜ぶものかな?
簡単なものしか作れないから、
本当に悪いなって思ってるのに…。
でも…
素直にうれしい。