アイドル逃亡中!


小悪魔な笑みで
Kyoにからかわれた私。



羅未亜「な、ずるーいっ!」




…この確信犯めっ!


私は両手を軽く握って、
Kyoをぽかぽかと軽く叩いてやろうと思った。


なのにKyoったら…




私じゃなくて違う方を向いていた。


私も視線をKyoの見ている方へ合わせた。


すると、
それは軽食を販売しているワゴンカーだった。




Kyo「羅未亜さん!
あれ何っ!?

…食べたい!」


と、ワゴンカーの前に置いてある
アイスとチュロスの旗を指差して、
にこにこと天使の笑みを浮かべていた。




叩いてやろうと思ったのに…



…軽く、軽くだよっ!?


肩すかしを食らったけれど、
あまりにも楽しそうなKyoを見たら、
ちょっとどうでもよくなった。




ただ純粋に楽しんでいるKyoを…


…邪魔したくなかったから。


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