アイドル逃亡中!



Kyo「あははは、
羅未亜さんちょーカワイイっ!!」


私はなんとなく悔しくて、
顔を隠す指の隙間からKyoをみた。


…睨んでやろうと思って。

なのに…。





睨めなかった。

だって…―




笑ったKyoは輝いていたから。



それまでで一番…―。




Kyoは目尻に溜まった涙を、
指先ですくいながら私に言った。



そんな仕草もキレイだった。



そんな自分をごまかしたくて叫んだ。





羅未亜「からかうなぁーっ!」



私はごまかしたくて、
恥ずかしくて…



Kyoを捕まえて…
ほっぺを軽く引っ張ってやろうと思った。


手を伸ばした瞬間だった。









「ねぇねぇ、
あれってKyoじゃない?」
< 150 / 334 >

この作品をシェア

pagetop