アイドル逃亡中!
Kyo「あははは、
羅未亜さんちょーカワイイっ!!」
私はなんとなく悔しくて、
顔を隠す指の隙間からKyoをみた。
…睨んでやろうと思って。
なのに…。
睨めなかった。
だって…―
笑ったKyoは輝いていたから。
それまでで一番…―。
Kyoは目尻に溜まった涙を、
指先ですくいながら私に言った。
そんな仕草もキレイだった。
そんな自分をごまかしたくて叫んだ。
羅未亜「からかうなぁーっ!」
私はごまかしたくて、
恥ずかしくて…
Kyoを捕まえて…
ほっぺを軽く引っ張ってやろうと思った。
手を伸ばした瞬間だった。
「ねぇねぇ、
あれってKyoじゃない?」