アイドル逃亡中!



私は
そんな切ない瞳を変えようと、
Kyoに必死に話しかけた。



羅未亜「ねぇねぇ、Kyo。
この観覧車20分もかかるんだってー!

すごいよねーっ!
高いよね~!!


あ、Kyoは高いところ大丈夫??」


私はニコッと笑って、
窓にへばりついた。



…手は繋いだまま。



なんとなく…
離すタイミングが掴めなかったのと…―



なんだか…――


繋いでいたかったから。





繋いでいてって…
Kyoの目が言ってるみたいだったから。



羅未亜「キレイな景色…
ここからいっぱい見れるかなっ!?

…楽しみっ!」


そう言ってKyoを見た。


Kyoは私を見つめて…



…力なく笑った。



切ない顔が崩れないまま。



< 162 / 334 >

この作品をシェア

pagetop