アイドル逃亡中!
Kyoは私に…
甘えるように私の肩に額を当てた。
そして耳元で、
小さな声でKyoは私に囁いた。
Kyo「もう少し…」
ドキンッ
Kyo「もう少し…
このままでいさせて……?」
すがるような…
消えそうな…
寂しいような…声だったんだ。
羅未亜「…うん。」
もう無理だ…。
抑えることなんて、
初めから無駄な抵抗。
私はどうなってもいい―…
Kyoの傍にどんな形でも…
いられるならば…
堕ちていこう、Kyoへ。
傷ついても…いい。
守りたい…この…
目の前にいるKyoという人間を。
私は答える代わりに、
Kyoの背中に手を回した。