アイドル逃亡中!
Kyo「羅未亜さん…
僕から絶対に…」
私の手を握る力が強くなった。
ドキンッ!
キュウッと胸が締め付けられる。
静かに頭の上から、
優しくKyoの声が甘く…
…降り注ぐ。
Kyo「僕から絶対に離れないで…?」
ドキッ
ドキドキ…
私の心臓は爆発寸前だ。
Kyoに名前を呼ばれると、
何かを言われると、
心がきゅーっとKyoに、
鷲掴みにされたみたいに…苦しくなる。
私は無意識に、
聞こえるかわからないぐらい…
小さな声で答えていた。
羅未亜「…うん。」
私の返事を聞いたのか、
真剣な顔からにこっといつもの笑顔に戻った。
さっきの真剣な顔が嘘みたいに。
でもとてもとても素敵な笑顔で―…。
笑っていたんだ。