アイドル逃亡中!



私がぐいぐいと、
手を引かれて連れてこられた場所は…


何もない公園の広場だった。


水族館で夢中になって見ていたから、
気付くと薄暗くなっていた。


知らない場所のはずなのに、
まるで知ってるかのように歩くKyo。


私ですら知らない公園なのに…



…何で知ってるの?




でもKyoの足取りは変わらない…。


…知ってるみたいに。





噴水のところでやっとKyoは止まって、
噴水の前に私を座らせて、自分も座ると
腕にはめられた時計に眼をやっていた。




…なにかあるの?


そう思って、
声をかけようとした瞬間だった。



羅未亜「ねぇ…「始まるよっ!」」




え―…?何が…?




ヒュ~…ドカーン!!





こ、これ…
…花火?


パラパラと音を立てて消えていく…
そんな花火の火花がとても…





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