アイドル逃亡中!
Kyo「…うん、寝てた。
…ごめんね?」
なによ、嘘ばっかり。
本当は…
本当は寝てなんかないくせに―…
私もわかってるのに…
見てみない振りして、
悪足掻きだなんて…本当、
みっともない。
Kyo「ねぇ、羅未亜さん。」
そう言ってKyoが、
私に視線を投げかけた。
私は受け止めないことなんてできなくて…
なんだか息苦しくって、
息をするのもままならなかったけど…
Kyoの視線を、
自分の手を握りしめて受け止めた。
…気持ちを振り絞るように。
…淡い期待をしないように…。
覚悟を…
決めるように。
Kyo「僕がここに来た理由…
話してもいい…?」