アイドル逃亡中!
僕の居場所はない。
麗華の隣で笑い合える場所は、
他の人に取られてしまった。
『俺』が『僕』を…
塗りつぶしていく…気がした。
時が止まって、
呼吸をするのを忘れるくらい。
心臓が締めあげられていた。
テレビの中でほほ笑む彼女を僕は―…
どうすればよかったんだろう?
僕はただ―…
愛しかった…好きだった。
それだけだった。
僕は彼女の事を、
愛おしかったのに…
好きだったのに…。
ただ…
それだけだったのに。
僕にとって麗華との幸せな時間は…
麗華にとって、
麗華と僕の時間は全て嘘だったんだ。