アイドル逃亡中!
第26章『半年後―…キミが私に残したもの』
羅未亜「ごめんね、お母さん…。
私、お見合いする気ないの…うん。
ん…ごめんね、
心配かけて。
…うん、またね。」
ピッ
羅未亜「ふぅ…
ごめんね、お母さん。」
私はそう通話の切れた電話に言って、
テーブルの上に携帯を置いた。
最近のお母さんは、こんな電話ばかり。
『恋人はいるの?』
『お見合いしない?』
これが電話の第一声。
自分の周りが孫を抱いてるのを見て、
私にも早く結婚を…って言っていた。
私も今は…
あれから半年たったけど、
まだ…
そんな気分にはなれない。
私がおかしいのかもしれない。
半年も…
思い続けてるなんて。