アイドル逃亡中!



司会者「Kyoさんっ!

ちょうど一年前のあの事件から、
またさらに人気が出ましたね!」


Kyo「ありがとうございます…。
あの時は…

すみませんでした…。」


司会者「いえいえ!
貴重な体験をさせていただきました!

Kyoさん、
18歳になられてすぐに、
車の免許を取られたとお聞きしましたが。」


Kyo「…はい、すぐ。」




ねぇ、Kyo。

その話し方は私と一緒にいた時のKyoじゃなくて、

芸能人のKyoのはずなのに―…



そのKyoの声が…
Kyoの言った…


一つ一つの言葉が…





胸の傷に染み込んでいくよ。



Kyoのいなかった時間に染み込んでいくよ。


間を―…








―…間を埋めるように…。


その傷が…






温かく感じるって言ったら…










キミはおかしいって言うかな?




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