黒蝶
それから15分位経った頃。
――――ピーンポーン
「あ、来たかも。陽菜、ちょっと待ってて!」
美亜は立ち上がって玄関に向かって行った。
・・・・緊張するな・・・。
年上の男の人と話すのなんていつぶりだろう?
「どうもッ!お、可愛いじゃん」
「あ・・・・こんにち・・・は・・・・」
2人のヤンキー風の人。
1人は茶髪でもう1人は金髪。
私服でピアスも凄い・・・。
あたしは驚きを隠せなかった。
「あ、俺は波誠{ナミ マコト}誠つって呼んでくれりゃいーから!!」
金髪の人・・・いや誠さんが言った。
外見からは想像がつかない位笑顔が素敵。
「俺は、満。適当に呼んでくれりゃいい」
満さんって言うんだ。
何だか、さばさばさてるな・・・。
クールって言うのか。
「で、この子は陽菜!あたしとタメだから」
「よ・・・よろしくです・・・」
「それとね、えっと・・・・誠とあたし・・・・」
「付き合ってんだ!」
先に言っちゃってるし。
何だか、面白くって笑った。