黒蝶


美亜は手馴れた手つきで自分の支度をし始めた。

それにしても、凄い。

あたし変わった・・・。

と言うか、あたしじゃないみたい。

何だか、自身が持てる気がする。


「うしゃ!でーきたー」


「わぁ!美亜、可愛い!!」


美亜は何倍と可愛かった。

中学生には見えないくらい。

高校生にも見えないかも。

美亜は元々、背が高いし。


「後、30分位あるけど行く?」


「うん。いこっか」


「あ、その前に家に電話しときなよ。どうする?泊まってく?」


「いいの?」


「勿論!!陽菜がいてくれた方がいいし!」


「じゃあー・・・お言葉に甘えてぇ・・・・」


あたしはお姉ちゃんの携帯に電話した。


「お姉ちゃん?」


『あ、陽菜。どうしたの?』


「今日、友達ん家泊まってくね」


『そっか、気をつけてね』


「うん」


何だか、ウキウキしてきた・・・。

あたしの知らない世界が待ってるんだ。



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