黒蝶


今日も一日いじめられた。

水掛けられたり、殴られたり。

セコイやり方ばっかり。

帰りのチャイムが鳴るのと同時に走って学校を後にした。

少しづつ街灯がつく時間。

1人で街を歩いていた。


「・・・・な~~?」


誰かに呼ばれた気がした。

でも、桜子達だったら嫌だし振り向かなかった。


「陽菜?」


「・・・・・・あれ?」


そこにいたのは、小学校が同じだった美亜{ミア}。

小学校時代、仲良くしてくれて。

でも、中学校は別々。


「やっぱり、陽菜だぁ!!!!!」


「美亜?!」


でも、昔の美亜とは違った。

メイクは濃いギャル風。

耳には大きなピアス。

髪は茶髪。

服は露出が激しい服。

靴もヒールが高い大人の靴。

パッとみは中学生には見えない。


「美亜、変わったね」


「まぁね~♪ん?陽菜は・・・・元気なさそうだね?」


「・・・・ちょっとね」


あたしは、美亜になら話していいと思った。


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